クラシック半券ギャラリー

2000年04月01日(土)

トーマス・ザンデルリンク指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団


トーマス・ザンデルリンク指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団

メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」序曲
シューマン:ピアノ協奏曲 作品54(ピアノ:田部京子)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
アンコール:ドヴォルザーク:スラブ舞曲第8番

2000年04月02日筆

前回の本名さん指揮のベートーヴェンのベーレンライター原典版の「英雄」もおもしろかったけれど、今回はそれ以上に、久しぶりにワクワク聴けたコンサートでした。
「真夏の夜の夢」の刻む弦。シューマンのピアノ協奏曲の冒頭の一音。交響曲の冒頭のワクワク感。きっと指揮者のトーマス・ザンデルリンクさんも力がはいっているけれど、楽しげに音を作っているようでした。それに応えた神奈川フィルにも拍手ですね。もちとんピアニストの田部さんのハッキリして、幻想美が加わったピアノもよかったです。
交響曲のしなやかな流れの中にも確固たる形式を見出せるようで、気持ちよい演奏でありながらしっかりした演奏を両立させていたと思います。第4楽章の静かな部分からコーダへの勢いもよかったですね。
アンコールのスラブ舞曲ではパワー全開。ただ、もうちょっと舞曲のリズムが欲しかったかな。このあたりは、新星日響をよく振るレナルトさんとかが上手いのですよね。
とにかく私の好きな指揮者名簿にトーマス・ザンデルリンクさんの名前が加わった一夜でした。


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