クラシック半券ギャラリー

2000年06月04日(日)

五嶋みどり&ロバート・マクドナルド デュオ・リサイタル


J.S.バッハ:6つのヴァイオリンとピアノのためのソナタより第3番
プーランク:ヴァイオリンとピアノのソナタ
ヴェーベルン:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品
ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第9番「クロイツェル」

他、アンコール2曲&「Q&Aコーナー


2000年06月06日筆
「クロイツエル」などは、ベートーヴェンがその場にいたら、腰を抜かしそうな演奏だったのではないかと思います。。すごく安定している音の演奏だけれど、情熱的ですべてが瑞々しい単調にならない感じでした。すべてのフレーズに意味があるような演奏でした。ピアノのマクドナルドさんの柔らかい音も魅力的でしたね。
現代曲に近い、プーランクのソナタについては曲の背景について五嶋さん自ら説明したり、わずか5分くらいの現代曲の「4つの小品」は、短すぎるので2度も演奏してくれました。いわゆる12音階技法の曲なので、理解してもらうために2回演奏したのでしょうね。あと大きなホールなのに、最後列では聴きとれないと思われるような弱音を平気で弾いていたのは、さすがでした。
アンコールの後はあらかじめ会場から寄せられた質問に答えるQ&Aコーナーがあったりして親しみやすい内容でした。
アメリカを本拠地としていて、「みどり教育財団」を設立して、小学校とかを廻って、教育にも力を入れているようで、教育者としての顔も面目躍如でしたね。天才ヴァイオリニストなどと言われていましたが、素晴らしい成長を遂げている方だと思います。

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