クラシック半券ギャラリー

1999年02月07日(日)

レナード・スラトキン指揮ワシントン・ナショナル交響楽団
 


<プログラム>

ジョン・アダムス:Slonimsk's Earbox
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(Vn:諏訪内晶子)
(ソロ・アンコール)
J.S.バッハ:無伴奏Vn・パルティータ第2番よりアンダンテ
―休 憩―
ベルリオーズ:幻想交響曲

(アンコール)
レナード・バーンスタイン:キャンディード序曲

1999年02月08日筆

昨年、開館した「横浜みなとみらいホール」。今回はじめて入りました。チラシの写真を見ると大きそうだけれど、意外と小さい感じがしました。どこの位置でも舞台を見易いし、聴き易い感じのするホールです。ただ、ステージの奥行きが異常にあるようです。例えばサントリーホールの1.5倍くらいはありそう。

さて、開場と同時にホールに入って舞台を見ると、オケのメンバーが結構、ステージ上にいました。他のオケではこれだけの人数が出ているのは、見たことないと思います。(やる気があるのか?)


1曲目のジョン・アダムスの現代曲。最初は、ガーシュインに毛が生えたような曲だと思ったら、もっともっと巨大になっていたのは驚き。現代曲は、とっつきにくいのですが、オケの音がクリアーで綺麗で、面白かった。

さて、2曲目のチャイコのヴァイオリン協奏曲。ソロの諏訪内さんがこの曲を弾くのは7年ぶりとか。ソロの音が出てくると、意外とゆっくりじっくりのテンポ。いかにも「スラヴ」というイメージが良くでていた。(昨年、秋にシュタイン指揮バンベルク響とドヴォルザークVn協と同じような印象)さらに、第2主題などじっくりと歌わせていて最高でした。今までのイメージとは違い結構、情熱的な感じでした。オケはクリアーな音でよくサポートしていたようです。

アンコールの後の休憩。この間もオケのメンバーがステージに上がっていて、特に金管が”ブーカブーカ”やっていてうるさいぐらい。

後半のベルリオーズ。いろいろなタイプの演奏がありますが、この演奏はよく考えられた現代的なものと評せましょう。随所随所に指揮者の意図が感じられる音の使い方が聴かれたよう。第2楽章で後半でもトランペットのバランス、第3楽章でのイングリッシュホルンの片割れ(?)を客席後方においたり、終楽章コーダの音を切るような大太鼓など、面白かった。曲が終わった後に、拍手がでるまで一瞬、間があいたのは、聴衆がオケの迫力に圧倒されたかのようです。とにかくアメリカのオケらしいスカッとした気分にさせてくれたのが心地よかったです。

アンコールものりのりで終わりました。

ここで一言。チャイコVn協の演奏中に1回フラッシュがピカッ!そして演奏後もピカッピカッ。このホールの観客は何を考えているのだか?ホール側も注意するとか考えてはどうかな?やっぱり、客質の良いホールには、また行きたくなるものです。あと、駐車場の割引制度を導入してくれたら最高。(ちょっと関係無いかな)


※後日談(2月14日筆)
写真の件と駐車場の件について直接問い合わせたところ、ホール側よりご回答をいただきました。前者については、今後、「撮影禁止」表示の明確化、アナウンスのタイミングなどの再考。後者については、一部に友の会の割引はあるが、周辺施設の管理会社との関係があり、交渉中とのことでした。


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