クラシック半券ギャラリー

コラム「オペラ・クラシック雑感」

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1994年11日13日(日)

ヴィクトル・フェドートフ指揮サンクトペテルブルク マリンスキー劇場バレエ 来日公演


サンクトペテルブルク マリンスキー劇場バレエ(キーロフ・バレエ)
チャイコフスキー:「くりみ割り人形」(全3幕エピローグ付き)
マーシャ:ヴェロニカ・イワノフ
くるみ割り人形:アレクサンドル・クルコフ
指揮:ヴィクトル・フォドートフ
管弦楽:サンクトペテルブルク マリンスキー劇場オーケストラ

2002年01月13日筆
追悼 ヴィクトル・フェドートフさん。2001年12月4日逝去されました。
フェドートフさん急逝を新国オペラ「ヘンゼルとグレーテル」を観に行った今日知った。新国・会報誌に既報として載っていたようだったが認識したのは今日だった。昨年末には指揮者・朝比奈さん逝去の報があったが、同じ月にフェドートフさんも亡くなっていたとは、随分と悲しい月であったようだ。
最初にフォドートフさんの存在を知ったのが公演。可愛らしい音楽が終わって、カーテンコールで登場した指揮者と言うと。。。まるでサンダーバード人形のような動きをした、痩せているがいかにもソ連の幹部。。。といったイメージ。その指揮される音楽と容貌のギャップに強い印象を受けた。その後、新国立劇場バレ公演の指揮でも登場したのでうれしかった。確か最初の「白鳥の湖」は急病で代役の指揮で残念だったという記憶がある。バレエ・ダンサー向きのジャカジャカと縦の線を意識した音楽がよかったのだと思う。バレエのスペシャリスト指揮者は数多くない(特に日本では)ので、1933年生まれのフォドートフさん急逝は、2002年2月の新国立劇場バレエ「白鳥の湖」指揮予定だったこともあり本当に惜しまれる。
話を「くるみ」に戻すが、この作品の第二幕フィナーレの「雪の精」の場面はどのバレエ作品の場面よりも美しいように思う。このキーロフ来日公演では合唱が録音だったようで残念だったが、その後、新国で生の合唱で聴くことができてうれしかった。できれば、もう一度、生の合唱でフォドートフさん指揮でこの場面を観たかった。もう叶わぬ夢になってしまった。
(合掌)
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