「クラシック半券ギャラリー」特別展4
まりさんコレクション
各半券へのコメントは、まりさんよりいただいたものです。

まりさんの愛猫「カオリン」くんです。
まりさんの愛芋虫ではなくて、愛猫「まりりん」ちゃんです。
(残念ながら、「まりりん」ちゃんは1998年9月23日に天国へ召されました。合掌)

 

1997年06月30日(月)

シュトゥットガルト室内管弦楽団
 


この日は以下のような、オール・バッハ・プログラムでした。

音楽の捧げ物より「6声のリチェルカーレ」
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調
ブランデンブルグ協奏曲第5番 ニ長調
「フーガの技法」より3つの対位法
管弦楽組曲第3番ニ長調より「エア」’G線上のアリア’
ブランデンブルグ協奏曲第4番 ト長調

私はバロック音楽が好きで、特にバッハの曲は心が安らぎ、大好きです。

クラシックに興味を持ったのは1996年の7月初旬のことで、このコンサートの頃はバッハの曲を生で聴くのは始めてでしたので、とても楽しみにしていました。

私がこの日、一番感動したのはブランデンブルグ協奏曲でした。何が良かったのか!それはフルートのマルティン・コフラーさんの演奏でした。彼は1966年生なので、この世界ではまだ若手になるのでしょうか。でも彼の演奏は、それはもう言葉では表せないほど素晴らしい!とにかく、とても楽しそうに吹くのです。その彼の楽しさが聴衆に伝わって、見ている(聴いている)こちらの方が引き込まれてワクワクしてしまう位です。私はまだ初心者なので、あんまり技術的なことはわかりません。しかし聴衆を感動させる演奏であったことだけは確かです。なぜなら、私はこのコンサートで初めて、感動で鳥肌が立ち、涙がポロポロと流れてきて止まらなかったのですから・・・!コンサートが終わっても。席からなかなか立てませんでした。

だからこのシュトゥットガルト管弦楽団は私にとって忘れられない楽団となりました。次回、来日した際には「追っかけ」をしてやろうと意気込んでいるのですが、その後、来日した気配はありません。

早くもう一度、あの素晴らしい演奏を聴きたいと恋い焦がれている毎日です。


1998年02月04日(水)

シーノポリ指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団


この日のプログラムは以下の通りでした。

ワーグナー    歌劇「タンホイザー」序曲
ワーグナー    楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死
チャイコフスキー 交響曲第6番ロ短調「悲愴」

私はどちらかというと交響曲関係は苦手で、あまり良く分かりません。しかし母が好きなので、自分の世界を広げる意味もあり。分からなくても取りあえずコンサートには足を運びます。

この日の曲目も「悲愴」以外は聴いたこともありませんでした。「悲愴」はやはり有名どころなので、それまでにも違う交響楽団で2,3回聴いたことがありましたが、自分に興味があまりないせいか、大して感動したこともなかったし、曲についても「どこが良いのか良く分からない」状態でした。特に私にとっては「指揮者」の存在の意味がわからず、別に誰がやっても同じじゃないの?という気持ちでした。

そんな私の見方を根本から覆してくれたのが、このドレスデン国立歌劇場管弦楽団と指揮者のジュゼッペ・シノーポリさんでした。

最初の2曲は自分が疲れていたせいもあって(かなり言い訳?)スヤスヤ寝てしまいましたが、休憩を挟んで「悲愴」の演奏が始まったら!自分でも驚いてしまいました。今まで指揮者に引き込まれるなんていう経験はしたことがなかったのに、その私が彼の一挙手一投足に目が釘付けになってしまったのです。彼の指揮に目を奪われながら聴く「悲愴」の演奏がまた、彼の動きとぴったりマッチしていて、ハッと息を飲んだりして、まさに指揮者と管弦楽団と一体になって曲を全身で感じました!

初めて「悲愴」を聴いて「すごく良い曲だなあ」と感じました。今まで聴いていた他の楽団の「悲愴」とはまったく違う曲のようでした。

この日のチケットはけっこう高額で20,000円を越えていたのですが、全然惜しくありませんでした。この金額を払っても「聴いてよかった」と思える演奏でした。また機会があったら聴きたいと思います。(まあ、その時のお財布の中身と相談ですが・・・)


まりさんへ。この度は貴重な半券と思い出そして可愛い猫さんの画像をありがとうございました。
―管理者「永吉 功」


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